「近江の春 びわ湖クラシック音楽祭2022」 開催に寄せて
2018年にびわ湖ホールオリジナルの音楽祭を開催しようと、芸術監督の沼尻竜典と一緒に始めた「近江の春 びわ湖クラシック音楽祭」も5年目の春を迎えます。これまでを振り返ると、2020年は、突然起こった新型コロナウイルスの急激な感染拡大により、止む無く開催直前に中止。昨年もコロナ禍は収まらず、規模を大幅に縮小して、お客様の安全を確保できる範囲での開催といたしました。
今回の「近江の春 びわ湖クラシック音楽祭2022」は、沼尻芸術監督のプロデュースする最後の「音楽祭」となります。昨年に引き続き、感染対策に目配りの出来る範囲の規模での開催といたしますが、だからこそ公演の「質」には、とことんこだわっております。お客様はもとより、アーティストにもこの音楽祭を楽しんでいただけるよう取り組んでいるところです。一人でも多くの方が、幸せな時間を過ごしていただければ幸いです。
コロナ禍だからこそ音楽や舞台芸術にできることがあると信じ、「芸術文化の灯(ひ)を消さない」という思いを胸に、多くのみなさまが舞台芸術を存分に楽しんでいただけるよう、心を込めて「近江の春」をお届けしたいと思っています。
公益財団法人びわ湖芸術文化財団 理事長 山中 隆