近江の春 びわ湖クラシック音楽祭2019レポート
びわ湖ホールがプロデュースするクラシック音楽の祭典「近江の春」。第2回目は2019年4月27日と28日の2日間、 “神よ、平和を与えたまえ”(ヴェルディの歌劇『運命の力』のアリアより)をテーマに、オーケストラや器楽、声楽、マーチング、伝統芸能、かがり火コンサートなど有料・無料あわせて60以上の公演を開催しました。
大ホールに響く迫力の演奏
大ホールのオープニングでは、中村恵理(ソプラノ)が音楽祭のテーマであるアリア“神よ、平和を与えたまえ”を圧倒的な歌声で披露。1日目はほかに、プーランク作曲 歌劇『声』において石橋栄実(ソプラノ)が一人舞台を見事に務め、喝采を受けました。2日目の大植英次指揮、大阪フィルハーモニー交響楽団のコンサートは当日券もすべて完売し、満席の大ホールにすばらしい演奏が響きました。また、京都橘高等学校吹奏楽部、明浄学院高等学校吹奏楽部によるマーチングも圧巻でした。
小ホールではとっておきのコンサートを
豊かな音の響きを楽しめる小ホールでは各日7公演、10時から17時まで約40分のコンサートを開催しました。沼尻竜典芸術監督選りすぐりの歌手や器楽奏者がこだわりのプログラムを披露。聴きごたえのあるコンサートが繰り広げられました。原田 節によるオンド・マルトノの豊かな音色は聴衆の心を癒しました。
ザクセン声楽アンサンブルとの共演
ドイツからザクセン声楽アンサンブルを迎え、びわ湖ホール声楽アンサンブルとともに「かがり火コンサート」を行いました。初日は強風のためピアザホールにて、2日目は湖畔広場にて開催。モーツァルト作曲「レクイエム」の荘厳な演奏が響き渡り、音楽祭の一日が締めくくられました。
中ホールでは多彩な公演を
中ホールでは「びわ湖ホール四大テノール」が明るい歌声でみんなを元気に! ”テノーレ戦隊ヒビクンジャー”も登場し、客席を沸かせました。「書道パフォーマンス」では法貴彩子によるピアノの調べに乗せて、高校生たちが鮮やかな言葉を書に紡ぎました。第67回ミュンヘン国際音楽コンクール1位に輝いたピアノ三重奏団、葵トリオの演奏も注目を集めました。
このほかにも、メインロビーや湖畔広場での公演も多数開催。メインロビーではサイン会も行いました。大津港や街角でも高校生らがコンサートを繰り広げ、音楽祭を盛り上げました。